自分の席が存在しなかった話。
もう3ヶ月も前の出来事ですが、どうしてもブログに残しておきたく書かせていただきます。
Jr.祭り横アリ公演最終日の3月26日、追加公演がさいたまスーパーアリーナで開催されることが発表されました。
開催日まで3週間を切ってからアリーナクラスでのコンサートの発表および申し込み受付開始は、前代未聞ではないかと思います。
横アリの興奮冷めやらぬ状態かつ埼玉の方が行きやすく、初日の土曜日は何も予定がなかったために1回目の公演を申し込みました。
(横アリで1日2回入ったら体力の衰えを感じたのと旦那に言いづらく…)
追加公演の入場形式は、デジタルチケットでした。紙チケットを発行・発送する余裕がないので当然の措置でしょう。
QRコードの画面は点滅する箇所があり、スクショでの譲渡防止の策が取られていました。
デジチケはLDH界隈で経験有りだったので抵抗はなく。
入場に時間が掛かることは目に見えていたので、早めに会場に到着して待機列に並びました。
開場してからは割とスムーズで、本人確認等もなくQRコードを提示して人数を聞かれると、すぐにレシートのような紙チケットが発行され手渡されました。
実際に渡されたチケットがこちらです。
200レベル、しかも一桁列。
会場に掲示された構成図を見るとバクステ横の花道付近だったのでちょっと残念でしたが、絶対に前列は潰れてるだろうからもしかしたらかなり前かも…!と期待に胸ふくらみました。
しかし、いざ会場内に入り自分の座席を探してみると、何故か10列より前の列が見当たりません。
困惑していたら近くのスタッフさんが声を掛けてくれたのでチケットを見せると、「会場の外で待機して下さい」と顔色一つ変えずにおっしゃいました。
言葉の意味が分からないまま、とりあえず入り口付近に突っ立っているとしばらくして通路全体に対して「チケットに書かれた座席番号が10列以内の方はこちらにお集まり下さい」という招集が掛かりました。
通路の途中にある広めのスペースに集まったのは百人近いファンの方々。
しばらくして「10列の方は会場内にお入り下さい。10列より前の方はこちらで待機して下さい。」と再度案内がありました。
…状況が掴めました。
200レベル9列より前の座席番号が、今回のステージでは潰れているにも関わらず、誤ってチケットが発行されているのだと。
もしかしたら、入れないかもしれない…
いくらでも悪い方向に考えることはできてしまうので、途中で考えるのをやめました。
この先どうなるのか分からないまま、ひたすら次の指示を待つしかありませんでした。
それから待機するファンは増える一方で、入場が一時中断されたらしいとの情報が入りました。
発券システムの会社は恐らく大混乱だったことでしょう。
しばらくしてから待機場所を移動するよう案内があり、入場口近くの広いスペースに誘導されました。
次にチケットの枚数毎に列を作るよう指示を受けて、並び始めました。
コンサートスタッフさん、事務所の方々が行ったり来たりするも、一向にチケットが再発行される様子はなく、入場も終わる気配がなく、開演予定時間の12:30を過ぎました。
スタッフさんから「皆さまのご案内が終了するまでコンサートは開演しないため、ご安心下さい」と言った言葉が何度も繰り返されても、全く心が落ち着きませんでした。
会場内では安井くんを中心にJr.のメンバーが影アナで場繋ぎをしているとの情報が入ったくらいで、泣き出す子が出てきました。
13時を過ぎた頃から少しずつ手書きのチケットらしきものが配られ始め、受け取った子達はみんな落胆して歩き始めていたので、400レベルや500レベルであることが目に見えて分かりました。
私は1人だったのですが、1枚用のチケットはなかなか手配されずにじっと耐えるしかありませんでした。
この時、実は密かに感動していたことがあります。
それは、Jr.担の女性たちのマナーの良さです。
女性アイドルの現場でこんな事件が起きたら、何人かのヲタはスタッフさんに掴みかかったり怒号が飛び交ったりするだろうし、それを止めようとするヲタとの喧嘩が始まることも容易に想像が付きます。
私が把握できた範囲内にいたJr.担の皆さんはスタッフさんの指示に従い、騒いだり喚いたりせず終始静かで、質問こそしに行くもののスタッフさんを責めたりなじったりなんてことはせずにただひたすら決められた場所で待機していました。
ジャニヲタのマナーは非難されることが多いですし、私自身元担Gの一時期のファンのマナーには気を揉んだことがあったので、このような様子であったことが正直意外でした。
余計な行動を取ったらブラリ入りするかもしれないと思い我慢していた方もいたとは思いますが、それにしてもこの異常事態の中こんなに冷静でいられるのは凄い!と1人感心してました。
それだけに、友達数人と来ていた号泣している女の子を見ていると、胸が痛みました。
私も友達と来ていたら申し訳なさでいっぱいになったと思います。
少しずつ1枚組の私たちのところにもチケットが用意され始めましたが、結局その途中でコンサートは始まってしまいました。
あれだけ「ご安心下さい」と連呼していたスタッフさんは、何処に行ったか分かりません。
幸い開演直後に私の元にも500レベルのチケットが配布され、それと引き換えに存在しなかった座席のチケットは回収されました。
待ち疲れた体で5階まで階段を昇るのは辛かったけど、一刻も早く会場に入りたくて力を振り絞りました。
オープニングのユニット毎のメドレーの終盤でようやく席に着くと、バクステ寄りでメインステージを斜め後ろから見る角度の天井席でした。
アリーナモードの中では最低レベルの座席だと思います。
それでも、紫耀くんの姿を見ることができたのが本当に嬉しくて、ホッとしました。
体はヘトヘトで疲れ切っていたので、座り見できる場所なのがとても有り難かったです。
悔しさより何より、何とか会場内に入れたことに安堵しました。
そして、意外なことにこの遠く離れた場所でも充分楽しむことができたのです。
紫耀くんがステージに立っている、それだけで只々幸せでした。
この日は横アリでは歌われていなかった勝つんだWINが追加されて大きな悲鳴と歓声が上がり、キンプリの人気の高さを思い知りました。
BTNは言わずもがな素晴らしく、紫耀くんのバク宙と上半身の美しさにアドレナリン出まくりでした。
自分より後に入られた方、終盤に立ち見で案内された方などもいらっしゃったようで、沢山の方が悲しい想いをした1日になってしまったと思います。
もう二度とこのような問題が起きないこと、今回被害に遭われた全ての方が次のコンサートでは報われることを祈るばかりです。
それと同時に、チケットが当選すること、コンサートに行けることの尊さと有り難さを忘れてはいけないと改めて思いました。
1度でも近い距離を体験してしまうと、この感情になるのは難しいのかもしれません。
綺麗事だと言われるかもしれません。
でも。
どんな席や場所であろうと、ひとつひとつの現場を大切にしたい。
これからも大好きな人と同じ空間に居られる喜びを噛み締めていきたいです。